みなさまからよくあるご質問やご相談をご紹介しております。
Q.整合器の役割はなんですか?
A.

負荷に効率よく電力を供給するため、インピーダンス調整の役割をする装置です。
高周波電源から抵抗負荷へ電力を供給した場合、電源の内部抵抗をrとして負荷抵抗Rとした場合、Rを0から徐々に増やしていくと、R=rの時に、負荷抵抗に最大電力が消費されます。
このように最大となる状態を整合を取るといいます。

Q.マッチング調整の方法とは?
A.

2つの可変素子を用いて位相とインピーダンスを調整することで、反射電力を最小に下げます。この状態が整合がとれた状態になります。
自動整合器の場合、外付けのハンディーコントローラで可変素子を動かして反射波が最も少ない点を探し調整します。

Q.プリセットとは?
A.

あらかじめRF-ON時の可変素子の位置を設定することによりプラズマ着火までの不要な遅れ時間を解消する機能です。
また、プラズマ着火ポイントと整合ポジションが異なる場合においても有効な機能です。

Q.重畳(ちょうじょう)とはどういう機能ですか?
A.

重畳(ちょうじょう)という元々の意味は重ねることですが、高周波で使う場合、メインとなる周波数に他の周波数(RFやDCを)を整合器の内部でミックスすることを指します。
弊社の場合、高周波ノイズが他の周波数の発信源に回り込まないようにRFカットフィルターを整合器に内蔵することも可能です。

Q.VPP、VDCとは何ですか?
A.

VPP(Voltage peak to peak)は、交流電圧の最大電圧と最小電圧の差を指します。

VDC(Voltage direct current)は、高周波電圧の中間点を指します。

Q.高周波電源を使用している装置からノイズが漏れて困っています。対策を教えてください。
A.

弊社の場合、下記の対策を推奨しています。
1.グランディング 接地(アース)とも呼ばれ、漏電による感電事故防止のために行いますが、高周波のノイズ対策にはなりません。
2.シールディグ 導体で囲い、面通電を行う。弊社の製品も高周波を遮断する構造になっており、高周波ノイズが外部に漏れない構造になっております。
3.ワイヤリング 回路間同士の配線及び接続の方法になります。
4.フィルタニング 上記で解決できないケースでは、ローバスフィルターを制作し、不要周波数のノイズをカットします。

Q.高周波電源の出力インピーダンスが50Ωなのはなぜですか?
A.

通過効率が最適な寸法で絶縁体をポリエチレンにすると、インピーダンスは約50Ωとなり、
当時のアメリカで50Ω系を標準化した結果、通信系の無線設備では50Ωを使うことが
一般的になりました。(ただしテレビアンテナ用の同軸ケーブルは75Ω系)
測定機器も多くが50Ωで作られています。
上記より、弊社の高周波電源も50Ωで最大効率になるように設計しています。

Q.ICP、CCPとは何ですか?
A.

ICP:Inductively coupled plasma(誘導結合性プラズマ)の略で,
上部電極をコイル(アンテナと呼ぶ場合もある)で制作したものを指します。

CCP:Capacitively coupled plasma(容量結合性プラズマ)の略で、別名平行平板とも呼ばれています。上部・下部電極間に高周波を印加することによってプラズが生成する仕組みになっています。
弊社の整合器では場合、ICPはコイル不要、CCPはコイルが内蔵されたものとなります。

Q.同時励起、位相シフター(フェーズシフター)はどういう場合に必要ですか?
A.

同時励起、位相シフターの目的は、波形同士の干渉を防ぐことです。
ただし、概念は逆になります。

同時励起:周波数を全く同じにして近い周波数同士の干渉を防ぐ。その為、複数の高周波電源の信号源を1台の高周波電源の水晶発振器からとる必要があります。

位相シフター(フェーズシフター):同時励起とは逆で波形の周期をずらして、干渉を防ぐ装置です。位相を0~360度調整することができます。0度と360度は同時励起状態となります。

Q.高周波に使用できる、同軸コネクタ、同軸ケーブルについて教えて下さい?
A.

高周波電源に使われている同軸コネクタおよび同軸ケーブルはインピーダンス50Ωで作られています。
コネクタとケーブルのおおよその仕様を明記します。

BNC型コネクタ・・・小信号電力に使用(50W程度)
※上記に合うケーブル 3D-2V、RG-58A/U、RG-59/U

N型コネクタ・・・一般的な高周波コネクタ(500W~1000W程度)
※上記に合うケーブル RG-8/U、RG-393

HN型コネクタ・・・N型コネクタのハイボルト耐圧コネクタ(1kW~5kW程度)
※上記に合うケーブル RG-8/U、RG-14/U、RG-393

7/16型コネクタ・・・高電力コネクタ(5kW~7kW程度)
※上記に合うケーブル RG-14/U、RG-393

LC型コネクタ・・・高電力コネクタ(5kW~10kW程度)
※上記に合うケーブル RG-17/U

各、同軸コネクタ・変換コネクタ、高耐圧ケーブル等もご相談ください。

Q.高周波利用申請書について教えてください。
A.

10kHz以上の高周波および高周波出力が50W以上の製品に関しましては、
高周波利用設備から漏洩する電波が他の無線通信に妨害を与えるおそれがあるため、
設置又は変更する前に許可を受ける必要があり高周波利用設備の申請が必要になります。
なお、ISMバンドであっても50W以上の製品は申請が必要です。

詳しくは下記URLをご参照下さい。
https://www.soumu.go.jp/soutsu/chugoku/fieldinfo/01sotsu08_01000769.html